「今後の方向性が・・(大学生・新潟県・投手)」

事前アンケート及び当日のヒアリングから

◆現在の状態を教えて下さい

・腕に力が入らない
・トップの位置、テイクバックが気になる
・投げることが億劫に感じる。投げづらい
・肘や手首が曲がったままの状態で投げている感じがする
・球速が極端に落ちた
・肩や肘、手首だけで投げている感じがする
・短い距離のキャッチボールが苦手
・動作をチェックしながら投げている
・プレッシャーがかかると、ボールコントロールは余計にひどくなるが、プレッシャーがない状況でも、そもそもボールコントロールは難しい。
・投げると、対角線にばらつく(例:右投げの場合、相手の左斜め上、及び相手の右足付近へのショートバウンド)
・不随意な動きがある

◆悩み始めたきっかけは何ですか?

・テイクバックを修正し始めたこと

◆悩み始めた時期から、現在までどの位の時間が経過していますか?

・約2年前

◆イップスについて、どなたかに相談されていますか?

・相談していない(投げ方の指導は、チームの指導者から時々受けている)

◆これまでの経緯(概要)

高校2年のある練習試合で、何球投げても動作がしっくりいかなかった。その状態が2ケ月程続いた。ある時指導者から、テイクバックが大きいので、小さくするようアドバイスを受けた。最初は調子が良かった。だが2、3週間で動作が元に戻ってきた。以降、テイクバックばかり意識して動かすようになった。そのこともあってか外野を守ることになった。ただ外野でもうまく投げることが難しくなった。次に一塁も守るようになった。だが状況は変わらなかった。
大学入学後、腕ばかりに意識がいっている、連動性がないから・・と、指導者から股関節の使い方を教えて頂いた。状況は変わっていない。

◆所感

本人が言うようにテイクバックへの意識の比重が高い印象を受けた。モーション途中、僅かに止まるような瞬間があった(本人も自覚していた)。利き腕をスムーズに振ることができない状況は見て取れた。上手に連動していなかった。投げるというより、送り出すしかない状況であった。
投球動作の基礎からレクチャーに入った。その過程で、なぜ連動しないのかを説明した。どこがオーバーラップした動きが出ているのかを解説した。合点がいった様子であった。
レクチャー直後から、短い距離のキャッチボールがスムーズに行き始めた。感触を掴んでいた。ただ塁間以上の距離になってくると、次第に”意に沿わない動き”が再び出始めた。その為無理をせず、スムーズに動く距離で刷り込みの練習を行った。
終了後、「短い距離で投げるのはだいぶ良くなった。わかった。」と言って頂いた。
後は、投球距離を伸ばした際にどうすればいいか?が課題として残ったため、その練習方法をレクチャーして終えた。
・・・それから10日後、以下のような電話を頂きました。
「あれから、とてもいい感じです。あれほど、どうやって投げたらいいか・・わからない状態だったのに、今は何も考えないで、気持ち良く投げています。もうちょっと強くなげられるようになればいいですけど。どうしたらいいですか? あと捕球後の送球のポイントにちついて、この理論をどう反映させればいいですか?・・」といった質問が届いた。
具体的に説明した。合点がいった様子であった。大学野球部もまだ休養期間中。今のうちにフォーム(型)を固めていこう!と彼と話した。

「ボールコントロール」→「ボディコントロール」

◆受講者アンケート

トレーニングサポート研究所
所長 松尾 明

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