アンケートまとめ(2020)

アンケートまとめ(2020年版)

1)イップス症状に悩む選手の声(全体)

以下のグラフは、当研究所のコーチングを受講された方(本HPの相談や講演等で相談に応じた方は含めず)より直接お聴きした内容です。

質問:「日頃、どんな症状に困っていますか?」 以下項目を5択で回答。

  • 5P とても当てはまる
  • 4P 当てはまる
  • 3P どちらともいえない
  • 2P 当てはまらない 
  • 1P まったく当てはまらない

2)イップス症状に悩む選手の声(詳細)

以下は、上記①の選手の声を項目別にしたものです。

質問:「日頃、どんな症状に困っていますか?」(項目別)

3)イップス症状のきっかけ

以下も同様に、当研究所のコーチングを受講された方(本HPの相談や講演等で相談に応じた方は含めず)より直接お聴きした内容です。

◆ミスプレー(あがり、動揺等がきっかけ) 43%(133名)

練習や試合での捕球ミスや暴投等です。
その後、動揺してミスを取り戻そうとチョーキング(あがり、分析による麻痺)の状態が続いたまま、過度なスローイング練習やシャドウを行ったり、全く予期せぬミスや暴投の後、チョーキングに陥り(あがり、分析による麻痺)、過度なスローイング練習やシャドウを行ったケースの2種類の声が聞かれています。

◆肩肘などの故障 18%(56名)

肩、肘等の故障後、リハビリが十分ではない状態で無理に投げ始めてしまい、以降不具合を感じ始めたことです。

◆フォームの変更 18%(54名)

テイクバックやトップ位置、リリース位置(肘の高さ)、体重移動等の過度な反復練習(局所意識、局所修正)です。多くは局所修正。フォーム修正は、指導者等から勧められたものや、自らの意思で修正したものの2種類ありました。これも曖昧な認識が多く判別がつきませんでした。何故なら指導者等から勧められたものでも、本人が納得合意し臨んだものもあったからです。

◆オフ明けの練習から 9%(28名)

久しぶりのキャッチボール開始時に違和感があった。その後、ああでもない、こうでもないと修正を始める

◆その他  12%(36名)

不明

4)2種類の”きっかけ”

3)「イップス症状のきっかけ」のアンケートの結果から、「アクシデント型」と「チョーキング型」の2種類に独自に分けてみました(下図)。※きっかけを2種類に分けました。原因が2種類あるわけではありません。

一般的なイップスのイメージでいうと、ミスプレーが全てと考えがちですが、実際には予期せぬアクシデントがきっかけであることの方が多いようです。中でも肩肘等の故障や、フォーム変更がきっかけの選手が多いのが窺えます。向上心の強い選手や、責任感の強い選手であればある程、早く改善したい、早く復帰したいという思いが強いため、過剰な投球動作へと発展してしまう心情も分かるのではないかと思います。

念のため、「きっかけ」と「原因」を区別しておきます。以下きっかけと原因が異なることを確認しておきましょう。

きっかけは、あくまで”機会の一つ”に過ぎませんが、原因は「過度な同一動作」です(当HP内の「イップスとは」のページで紹介している工藤氏の解説通りです)なお”局所意識、局所修正”については、当研究所にお越しいただいた選手大多数の声を反映させています。
すなわちイップスは、局所意識、局所修正を施しながら、過度な同一動作に及んだ場合に起き得ることを表しています。

大事な点は、結果のもとになっている原因をつくらないことです。きっかけに遭遇しても、原因をつくる動作をしなければ良いということです。このことを知っているか知らないか、その違いは大きいのではないでしょうか。