「長いこと投球で苦しんできましたが、一筋の希望」(大学生・捕手・東京都)

東京都の大学生(捕手)が、イップス症状改善コーチングを受講しました。

<現在の状態を教えて下さい>※事前アンケートによる

・「ひっかかる」
・「途中で止まる」
・「ロックがかかっているよう」
・「投げる前に一度、ボールが頭をかする」

<ご希望のコーチング・コース>

「イップス症状改善コーチング(120分)」

<最初のキャッチボールを見た感想(特徴)及び、その後の指導>

・本人が言うように、トップあたりから肘にロックがかかった状態になっていた。その状態からリリースまでのプロセスが相当につらそうだった。
→「投げる」という概念の再構築から入った。
”肘や手首を使って「投げる」”という意識がとても強くはたらいていたので、その意識の代わりに、胴体制御の意識を促した。投げるということがどのような動作で、どのような感覚をつかめば、スムーズに投げることができるのか?動作を交えて説明した。特にボディスイングとリリースについて。

・トップをつくる意識が強くはたらいていた。
→ トップをつくってはならないことを伝えた。なぜならトップは動きの単なる通過点であって、そこをあたかもチェックポイントのようにして投げるとかえっておかしくなることを動作を交えて説明した。トップは意識するものではない。トップを意識することで連動性を損なわれ、制御が著しく困難になっていく。

長く試行錯誤してこられた様子が見て取れた。
これまで常識と言われてきた改善方法についての誤解をひとつひとつ解いていった。
特に「肘を上げろ」、「トップをつくれ」といった言葉がかえって混乱をきたしていることを説明した。
キャッチボールとバットスイングを交えて約1時間半レクチャー。残り20分の最後のキャッチボールあたりから、ひっかかり(肘のロック)の症状が少しずつ目立たなくなってきた。本人の表情も、その違いを感じ取ったのか、驚きの表情をしていた。同時にボールの軌道が定まってきた。
投げ始め、相当に苦労していた近距離のキャッチボール(3~20m程)が、途中途切れることなく行えた。終了後、晴れ晴れとした表情で、「こんなに気持ちよく投げることが出来たのは本当に5年ぶりです」と言っていた。
何よりも本人の中で、何が良くて何が良くないという区別とその実感が得られたこと。そして”投げていて楽しい”という実感が出来たことが良かったと思われる。
あとは、コツを押さえた近距離キャッチボールと身長の高さを維持するバットスイングで地道に練習を重ね、動作のプログラミングを図っていくことである。

「ボディコントロール→ボールコントロール」

「ボディコントロール→バットコントロール」

受講後アンケート→201506⑤ 受講後アンケート

トレーニングサポート研究所

所長 松尾 明

 

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