「今日はありがとうございました。為になる事をたくさん‥」(小学生・千葉県・内野手)

事前アンケート及び当日のヒアリングから

◆現在の状態を教えて下さい・

・動作をうまく制御できない
・リリース前に、手が頭に当たる
・テイクバックがとても気になる
・遠い距離が投げづらい
・2年前(4年生)の頃の方が速いボールを投げることが出来ていた
・すっぽ抜ける

◆悩み始めたきっかけは何ですか?

・フォームの変更
・指導者(コーチ)からの強い叱責

◆悩み始めた時期から、現在までどの位の時間が経過していますか?

・約1年半経過

◆イップスについて、どなたかに相談されていますか?

・カウンセラーなど

◆これまでの経緯

父親と一緒に来訪。1年半前、テイクバックが小さいので大きくしたら、もっといいボールが投げられると思い、試みて練習を重ねた。ところが、TOPからリリースまでの間で、ボールを持っている手が頭に当たるようになった。当時投手もやっていたが、次第に思うように投げられなくなり外野手へ転向させられる。その後、外野手で修正を試みたが、なかなか元のスムーズな状態には戻らなかった。
次は内野手へ。近距離なら何とか、投げられるからである。だが、反対に塁間程度しかうまく投げられなくなった。肘も少し下げるようになった。イップス専門の整体治療院にもいった。
今は、頭に当たらないよう意識して投げているとのこと。でも、”肩が開いている”とよく言われる。球速も以前に比べ極端に落ちた。「もう一度投手をしたい。外野も守りたい」と、何とかしてほしいとのことだった。

◆所感

体から肘を離して投げている様子が見てとれた。これまで、頭に当たらないように留意してきたからだろう。このような状態で、プレッシャーがかかれば、よりリリースが不安定になってしまうのも無理はないことが容易に想像できた。また、リリースで撫でるような状態になっていた。というより、撫でるようにリリースせざるを得ない状態のフォームが定着していた。不安定かつバラつきの多い動きが身についていた。当然、このような状態で、腕を強く振ったら、フォームは更に崩れてしまうのは明らかに想像できた。勿論、プレッシャーがかかれば、余計にひどくなることも想像できた。
小学6年生ということもあり、傍らに父親に同席頂きながらレクチャーを進めた。時折父親から嚙み砕いて説明頂いた。そのおかげもあり、何故思うように動作ができなくなったのか?、どうしたらスムーズに動作し始めるのか、早々に理解してくれた。
本人へのレクチャー後、最初の1、2回目のキャッチボールではなかなか効果が出なかった。本人は不安そうであった。休憩を取りながらその後のキャッチボールを繰り返し、観察させてもらった。なかなか実感が得られない様子であったので、終了間際に少し調整をした。すると、塁間の距離でも勢いのあるボールが急に出始めた。本人も「おっ」と笑みが出た。外野からのバックホームを想定した送球もやってみた。すると一気に速度が出た。感触も良さそうであった。「指にかかっている」?と聞いてみた。「うん」と笑みが出た。何かをつかんだ様子であった。表情が変わった。
「最初は楽しくなかったけど、最後の方は気持ちよかった。楽しかった!」と言ってくれた。父親も安心した様子であった。
コーチング終了後は、なぜ急に良好な運動連鎖が生まれたのか?そして、今後どうやってそれをを定着させていくのか?今後やって欲しいこと、やってはいけないことを伝えて終えた。

「ボールコントロール」→「ボディコントロール」

◆受講後アンケート→141617s受講後アンケート

トレーニングサポート研究所

所長 松尾 明

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