「投球動作で必要なこと・不必要なことがとてもわかり‥」(社会人・神奈川県・外野手)

事前アンケート及び当日のヒアリングから

◆現在の状態を教えて下さい

・よくひっかかる
・キャッチボールの相手まで届かない
・リリース時、感覚がない
・リリース時、リリースポイントを見る
・力感がない、力が入らない

◆悩み始めたきっかけは何ですか?

・暴投(試合や練習時)
・オフ明けの練習から

◆悩み始めた時期から、現在までどの位の時間が経過していますか?

・約1年経過

◆イップスについて、どなたかに相談されていますか?

・チームの同僚、先輩、後輩

◆これまでの経緯

社会人2年目のある日、先輩とのキャッチボールで緊張して数回暴投してしまった。ただ、その日の試合では問題なかった。その後数か月経って、あるソフトボールの試合に誘われた。その試合でもまた暴投してしまった。以降自分の投げ方がおかしいのではないか?と模索するようになった。スローイング練習を沢山行った。だが、その前向きな行為とは逆に、投球時の自分の体をコントロールすることが難しく感じるようになった。キャッチボールそのものが嫌で仕方がない。特にキャッチボール最初の短い距離が苦手。あと塁間より遠い距離(遠投)をうまくコントロールできない。届かない。。あっちいったりこっちいったりもする。

◆所感

初球のキャッチボールから、全くといっていいほどリリースで力が伝わっていないのが見て取れた。スリークォーター気味の肘の高さだが、ボールの回転は少なく不規則な真横の回転。リリースではボールを撫でているような感じに見てとれた。どこでリリースしているのか?不安そうな表情。リリースポイントを見てしまう。と言っていた。とにかく投球動作そのものが辛そうであった。
最初のキャッチボールを見せていただき、凡そ問題点となっている箇所が分かった。約40分かけてその解説を行った。その後は解決策を提示し理解頂いたうえで再度のキャッチボールに入った。
2回目のキャッチボールでは、何となく変化があったようだったが、イマイチといった感じであった。
休憩後に3回目、そしてまた休憩。そして4回目・・とキャッチボールと解説を交互に繰り返した。「重心線プレート」も使い始めた。5回目あたりから顕著な変化が見え始めた。笑みがこぼれ始めた。短い距離のキャッチボールがとても辛そうであったが、「ぜんぜん良くなっています」とコメントが聞かれるようになった。ボールの横回転がなくなっていた。心地良さそうであった。
次の課題は、強いボールと少し遠い距離。塁間より5m程長い距離で投げてもらったが、これまでにないスピンの利いた伸びのある投手のようなボールが届いた。「こんなに力強くスピンの利いたボールが投げられるんだ」と正直驚いてしまった。その後も私の頭の上に突き抜けるボールが続けて出始めた。ショートバウンドの引っ掛かりも全くなくなった。暴投は、力強いボールが私の頭上を通過した2球。力感が戻った様子であった。手応えをつかんでいた。気持ち良さそうであった。
最後に今後の反復練習、やってはいけない練習を伝えた。

「ボールコントロール」→「ボディコントロール」

◆受講後アンケート→12315319j受講後アンケート

トレーニングサポート研究所

所長 松尾 明

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