神奈川県横浜市の中学生(外野手)が、イップス症状改善レッスンのために来所しました。

神奈川県横浜市の中学生(外野手)が、お父様と一緒にイップス症状改善レッスンのために来所しました。

【症状】

投げ方を忘れた、よくすっぽ抜ける、キャッチボールの相手まで届かない、力感がない、力が入らない、リリース前に、手からボールが落ちてしまう

【背景】

もともとは投手。その後肩を買われて捕手へ。その際返球がきっかけで送球難に。以降、バッティングを買われ外野手へコンバート。しかしその後の改善の兆しはなく、うまく投げることができない毎日に・・。お父様から相談の連絡を受け、今回のレッスンに至る。

【気づいた点】

キャッチボールを早速行いました。以下気づいた点をいくか挙げます。

・軸が失われている。体に力感が感じられない(特に上半身)・・下半身の使い方ばかりを気にしては上半身が脱力してしまう危険があります。上半身と下半身の連結、連動が必要。あくまでも上半身と下半身は同じタイミングで動作させる意識が必要。

・胸を張るように体そのものが前方へ突き出てくる・・胸を突き出そうとしたり、体の前面を投げる方位に向かってはいけません。

・肘から出そうと取り組んできたためか、肘が必要以上に屈曲。・・肘から出そうという意識はかえってバランスを崩します。

【レクチャー】

そもそもの「投げる」という概念について再レクチャーを行いました。

①まずは地に足をつける作業「アンカリング」を実施。

②次に「バーティカル・ライン」(垂直線)を構築。固定感覚を促しました。

③投球概念を得るためにバットスイングへ移行。スイングを行いバッティングで上記①、②を再現。

④さらに「ボディスイング」をインプット。そうして何度もスイングを実施。バットを持って振ったり、持たずにボディのみでスイングしたり、スイングで40分ほど時間を割きました。その後一旦休憩。

⑤休憩後、バッティングで得た感触を、投げる行為に移行するため2、3メートルのキャッチボールを実施。100球以上は投げたと思います。次第に肘を巻き上げる動作が緩和しはじめてきました。※同伴のお父様が「手首の巻き込みがなくなってきました!」と少し変化を感じ取っていました。また、肘の屈曲回数が少なくなってきていました。

【総評】

まだ10球中2、3球スムーズな球が出現する程度。これからが本番。この感触を刷り込むための反復練習が重要なのです。2、3mの短い距離のキャッチボール何千球、何万球も行っていかなければなりません。

今回の好感触が、本来の投げ方を想起してくれることを期待したいと思います。地道にコツコツやることです。その積み重ねが無意識のスムーズなプログラムをつくりあげます。

トレーニングサポート研究所
所長 松尾 明

 

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!